スマスロ【スマートパチスロ】とは?特徴と遊び方・現行機種との違いなどを解説
現在のパチスロ市場の主役に躍り出た「スマスロ」こと『スマートパチスロ』。「L機」とも呼びますが、不振にあえぐ業界の中で今や完全に救世主の如き存在となっています。スマスロとは他のパチスロとは何が違って、何が良くてこんなにも受けているのでしょうか。
一番の違いは、遊技するにあたってメダルを使うか使わないかが大きなポイントと言われています。
しかし命の次に大切なお金を取って取られての世界で、そんなスマートさだけで全体の風向きが変わるだけの人気を獲得できるわけがありません。
スマスロならではの長所もしっかりと用意されています。そんなスマスロの実力と魅力について掘り下げていきましょう。
スマートスロット(スマスロ)とは?
スマスロとは現物のメダルを使わずにパチスロを遊べるという遊技性の向上を目的とした次世代のパチスロを指します。
メダルがあってこそパチスロというオールドファンも多いため、スマスロが浸透するためのハードルは決して低くなかったのですが、出玉面での差別化もあり、想像以上に普及しています。
スマスロのメダルありスロットとの違い
メダルありでプレイする従来機との違いは以下のとおりです。「メダルを投入しない」「メダルが払い出されない」「ゲーム数による有利区間制限なし」となっており、パチスロ台としては大きな変更はありません。
そのため、従来機を打ち慣れているプレイヤーからすれば問題なく移行することができるでしょう。
変更点 | 6.0号機 | 6.5号機 | スマスロ |
---|---|---|---|
有利区間ゲーム数上限 | 1500 | 4000 | なし |
メダル数 | 2400 | 2400+投入メダル数 | 2400+投入メダル数 |
コンプリート機能 | なし | なし(一部あり) | あり |
出玉性能の向上(差枚で2400枚)
出玉面での性能が従来と比べて大きく上がっており、現在ではコイン単価も4円台半ばまでアップしています。
コイン単価が上がると見た目の出玉が派手になり、やる気のあるホールは高設定を投入しやすくなるものの、主にライトユーザーなどへ過剰なストレスが掛かるデメリットもあり、今後はどの辺で折り合いをつけていくか…といった段階に突入するでしょう。
いずれにせよ、従来機よりも出玉面で幅広い開発を行うことができ、やがてはスマスロへ完全移行するのではないかという大胆な観測も出ています。
有利区間のゲーム数が無制限
スマスロは規定上としては6.5号機の括りです。スペック的には、特に根本的な何かが変化しているという部分はありません。
しかし、ナビ機能を搭載した際につきまとう有利区間というルールに関して、ゲーム数の縛りがありません。このちょっとした違いでより大きなスランプを描くことが可能となり、プレイヤーからの支持を集めています。
メダルレスとなり筐体の形が変化
物理でのメダルをしないため、従来機にあったメダル投入口、メダル払い出し口がなくなりました。
それにしたがい、下皿はただのもの置き場へと変化。そして、メダル投入口付近にはメダル計数ボタンが新設され、専用ユニットとの間でスムースな出玉のやり取りが可能となっています。
スマスロの遊び方
続いてスマスロの遊び方について軽く紹介していきましょう。
もちろん、カテゴリとしてはパチンコやじゃん球といった別ものではなく、パチスロの中での一ジャンルということなので、従来機との違いはほとんどありません。
プレイする流れとしてはパチスロというものを知っていれば、いくつかの違いを押さえているだけで遊ぶことができるようになっています。
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紙幣またはICカードを専用ユニットに入れ、貸し出しボタンを押す
まずメダルを借りるところから始まるのは従来機と一緒。
台間にある専用ユニットに紙幣、あるいは残高の残っているICカードを挿入し、貸し出しボタンを押してメダルを借りるという流れになります。 -
遊技機のクレジットにメダル数が表示される
貸出ボタンを押すと、メダルが貸出機から出てくることはなく、パチスロ台側のクレジットへデジタルデータが一瞬で送られる格好となっています。
従来機ではクレジットが50枚までのカウントと決められていましたが、それが撤廃されため払い出しにおいても下皿へメダルが溢れ出てくることはありません。この辺がメダルなし、即ち「スマスロ」と呼ばれる由来となっています。 -
従来機同様BETボタンPUSH&レバーONで遊技開始
借りたメダルがクレジットにプールされたら、MAXBETを押してメダルを投入(ほとんどの場合が1プレイ上限の3枚掛けになる)します。
その後、レバーを押下するとリールが回転し、遊技が始まります。 -
小役などで獲得したメダルはクレジットに加算表示
リールの下にあるストップボタンを押し、リールを止めます。ストップボタンは上にあるリートと対応しています。
有効ライン上に小役が並べば配当が発生(ごく一部で払い出しがない機種もある)し、払い出し→クレジットに加算されますが、たまに再遊技と言ってもう一度ベットせずにプレイをすることができる役が揃うこともあります。 -
遊技を終了する場合、遊技機にある計数ボタンを押す
プレイをもうやめたいなと思ったら、台にある計数ボタンを押して、クレジットにあるメダルを専用ユニットに戻します。
計数ボタンは主にクレジットの周辺にあり、長押しすることで早く送信することができます。 -
専用ユニットの獲得メダル数の表示を確認し、返却ボタンを押すとICカードが発行されます。
専用ユニットにクレジットにあったメダルが全部送信されたことを確認したら、返却ボタンを押すとメダル枚数などの情報が入ったICカードが排出されます。
盗難防止などで専用ユニットの操作が若干複雑な設定になっているホールもあるのですが、もし上手くいかない場合は気軽に店員さんを呼んで尋ねてみましょう。
離席の方法について
パチスロでは比較的長時間の遊技を前提したゲーム性で作られています。そのため、打っている途中でトイレやタバコ、あるいは飲み物の購入などちょっとした時間の離席を必要となるケースが当然発生します。
そこで、「ちょっとの時間居なくなるけど自分が打ち続けるよ」という意思表示のために、台の周辺に「一時離席中」や「台キープ」の札が用意されているので、それを台の分かりやすいところに置いてから席を離れるようしましょう。店によっては他にも台上のデータ表示器のボタンを押すことで休憩表示が出るところもあります。
また、離席する際には盗難防止のため、クレジットにあるメダルを専用ユニットに計上し、ICカードを持ってから離席するようにしてください。
スマートスロットの良い点
スマスロのよいところ、利点をいくつか紹介していきましょう。プレイヤーの利便性向上だけでなく、ホールやメーカーへのコストダウン、そして業界全体に関わる問題点の改善などスマスロ化が進むメリットはかなり大きいと言えるのが特徴です。
メリット❶プレイヤー・ホール両方にとっての効率化が可能
まず、メダルの投入や移動などのアクションがなくなり、長時間遊ぶ上で疲労感が減るなどのメリットがあります。計数する際に要する時間が圧倒的に減るため、閉店間際などギリギリまで打てる利便性の向上も上げられます。
一方でホール側としても、何気に重労働だった計数時のメダルの運搬やメダル投入口やメダルを払い出すホッパー周りのトラブルも無くなり、コストダウンへと繋がっています。
メリット❷有利区間撤廃などによるゲーム性の幅が広がる
メーカーとしては出玉を設計する上で、どうしても重しとなるゲーム数での有利区間の制限がなくなったことで、ゲーム性の幅が広がった機種のリリースが可能となっています。
この他、メダル周りのセキュリティを気にしなくて構わずに済む意味でも、より多彩なゲーム性を組込めるとのことです。
メリット❸メダルレスなので感染症対策や音響問題の解決
ホール側も普段から洗浄しているメダルですが、営業していく中でどうしても汚れていくようです。スマスロではそのようなメダルを使わない分、手が汚れずに済み、新型コロナを始めとする感染症対策へと繋がります。
メーカーとしても、メダル投入口やホッパーを持たなくて済むため、余裕が生まれた空間を利用し、ハイパワーのウーハーを積んだり、特別な役物を搭載したりすることが可能で、メリットを享受しています。
メリット❹出玉情報の中央管理で依存症などの対策がしやすい
スマスロの出玉情報は逐一、中央の管理センターへと送られます。脱税防止の観点はもちろん、現在ではより問題視されているギャンブル依存症への対策を取りやすくなるなどの数々の効果発揮に期待されています。
スマートスロットの悪い点
物事には良い面があれば悪い面も出てきます。反対に従来機と比べてスマスロが持つ悪い点を挙げていきましょう。
デメリット❶出玉の喜びは薄い
人間は瞬間的に飛び込んでくる視覚情報を重視する生き物です。従来機で大量出玉を抱えながら遊技している場合には、その出玉を台上や台の脇、あるいはシマの端っこで管理するといった積み方をして、それが直観的に訴求力の高い出玉アピールとなっています。
それに対し、スマスロはどこまでも出玉はデジタル表示に過ぎず、他のプレイヤーは誰が何枚持っているのかが分かりづらいのです。その対策として、台上のデータ表示器では持ちメダルに応じたグラフィックを表示したり、数字を出したりするところもありますが、やはり現物のメダルを積み上げている情景には到底敵いません。
デメリット❷導入コストが高い
事業というものは新しいことを始めることに対し先行投資が必要になるものですが、ことスマスロもその例に漏れません。
意外にも専用ユニットや出玉等の情報を管理するシステム代など遊技機導入以外の部分でかなりのコストが発生。これが特に体力のない中小規模のホールにはかなりの負担となる懸念がつきまとっています。
デメリット❸波が荒く吸い込みが激しい
どうしても出玉推移の激しい機種が好まれる業界であるため、実際にはそこまでの過激な出玉性能は望まれていないにもかかわらずギャンブル性が非常に高いマシンが次々にスマスロ市場に投入される危険性が常にあります。
勝手を知らないライトユーザーにとっては訳が分からないまま大敗を喫してしまうリスクがあり、良くない傾向と言っていいでしょう。
スマートスロット口コミ情報
ここからはスマスロに関する口コミを紹介していきます。それらを見て、スマスロというものが自分に合っているかどうか参考にしてみてください。
スマスロの良い口コミ
台移動する時とかやめる時に、意外と重いメダルを持たないでいいのは楽でいいよね。店内はカードを持ち歩くだけでOKなのは未来感があって好き(2024.2)
計数ボタンがいつでも有効なのがデカい!AT機で閉店取り切れずなんて場面でも、クレジットに50枚貯まったらすぐに計数しておくように打ってば、本当にラストのラストまで回せて、換金にすぐに行けるのがいいですね。高純増機は1プレイの価値が違うから、スマスロの必須テクニックと言えるでしょう(2024.1)
スマスロの悪い口コミ
ダメなところ? それはもう離席の度にメダルをカードに移さないといけないのがツラいよね。店によっては貸出機の方でロックかけられたりできるけど、それだって一手間かかって面倒だし。どうしても妙な心理的圧迫感がどうしてもつきまとうかな~(2023.12)
スマスロはどうしても波が荒い印象です。特に最近のは一度打ったら小遣いを全部毟られるくらい酷いと思います。おとなしい機種もあるのですが、そういうのは当然のように高設定は入らないので、違った意味で難しいです(2023.9)
スマスロの人気機種
設定状況やトレンドの変化など、この世でパチスロの人気というものほどあやふやなものはありませんが、現行のスマスロで根強い人気を誇る3機種をピックアップしてきます。 何を打とうか迷っていたり、これからスマスロデビューを始めようと考えていたりする人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
『L北斗の拳』/サミー
「パチスロ北斗の拳」はパチスロの歴史上最大の設置台数を誇るなど、原作同様に救世主伝説を現世に再現した存在ですが、『スマスロ北斗の拳』はそのような初代の打感の完全再現を武器にして、不振にあえぐパチスロ市場を救った一台です。
ギャンブル性もスマスロだからという程荒くはなく、むしろ心地よいスパイスといったアクセント。デビューから時が経っても、ホールの定番機種として多数設置されています。無想転生バトルに入れて、如何に連チャンを伸ばせるかが勝利の鍵となるでしょう。
『L革命機ヴァルヴレイヴ』/三共
『L革命機ヴァルヴレイヴ』は万枚突破率に革命を起こしたマシンです。通常時の吸い込みが厳しい分、1ゲームあたり7枚を超える増加速度を誇る爆発力は屈指の存在。
その速さを活かし、閉店ギリギリまで攻められるため、夕方以降でも勝負しやすいと言えるでしょう。とはいえ、コンプリート機能が発動するまで出続けてしまう可能性も秘めており、逆算して何時までなら粘れるかといったクレバーな状況把握が必須となります。
また、強力特化ゾーンである「ハラキリドライブ」に設定差があり、一旦連チャンが始まってしまうと設定推測がしやすい機種としても人気があります。
『L戦国乙女4』/平和
数あるスマスロの中でも純粋なゲーム性で断トツの評価を受けているのが『戦国乙女4(スマスロ戦国乙女)』です。
可愛い戦国武将たちが活躍し、他機種の追随を許さないほど用意された数々のゲーム数上乗せ特化ゾーンによって多彩な出玉ルートが存在。有利区間をツラヌくまでの挙動がワンパターンでないため、飽きることなく毎日打てるでしょう。
ただし、その有利区間をツラヌくための条件が少々渋めとなっており、設定状況よりはリセットを掛けてくれているかどうかの方が重要なので、ホール選びがポイントとなります。
まとめ
スマスロはまだまだメーカー側も試行錯誤が続く開発状況です。現状では全体的に出玉が派手の方が優勢となっていますが、これからは真に長く毎日でも打てるというゲーム性重視の台も多く輩出されるものと予測されます。
また、導入に踏み切ったホールとしても、導入時に高くついたコストがペイできてしまえば、その後の営業コストはある程度割安になると言われています。そういった意味では今後はスマスロ全体の盛り上がりとともに、最大のサービスである出玉状況もより良いものになると期待できるでしょう。