5分で読める記事です 日本にはカジノとよく似た形式のギャンブルであるパチンコ・パチスロがあります。 これ……
パチンコの換金所を訊いても教えてくれない理由!換金所の探し方や仕事内容も紹介
5分で読める記事です
パチンコやパチスロを長く楽しんでいる方でも、最大の課題となるのが景品交換所(いわゆる換金所)の場所です。
特に初めて訪れた店舗では、熟練者であってもその場所を見つけられず迷ってしまうことが少なくありません。こうした場合、他業種と比較しても接客対応が非常に優れているパチンコ店のスタッフに尋ねれば、すぐに教えてもらえるだろうと思いがちです。
しかしながら、意外なことに景品交換所の場所については、店員から明確な回答を得られず、曖昧な対応で終わるケースも多いのが実情です。この特異な状況について疑問を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。本稿では、その理由とそんなパチンコ店における景品交換所について詳しくご紹介いたします。
パチンコの換金所のしくみ
パチンコの換金所、すなわち景品交換所とは、プレイヤーがパチンコ店で交換した特殊景品を換金してくれるところです。
パチンコ屋が出してくれた特殊景品を換金してくれるため身内のようなものではないのかと思われがちですが、不正防止のため、別法人であることや営業場所が別住所であることなどが義務付けられているといった厳格なルールがあります。
昔はその辺も曖昧な部分があったようで見過ごされていたり、地域的にOKだったりしたこともありましたが、現在では当然オール御法度。近年でも店内で換金したり、換金するスタッフがパチンコ屋の店員も兼ねていたりして、店側から逮捕者が出たとニュースになったこともあります。
東京では多くの景品交換所が『TUC』の名前となっている
TUCとは「東京ユニオンサーキュレーション株式会社」の略で、この組織が買取価格や運営ルールを統一的に管理しています。TUCに属する各交換所は、イメージとしてはその支店のような位置づけです。
東京がTUCを採用している理由は少し特殊で、「金地金(きんじがね)」を景品として取り扱う地域全体の仕組みが背景にあります。このため、TUC対応の特殊景品であれば、都内のどのTUC交換所でも同じ金額で買取が可能です。特にパチンコ店が密集する激戦区では、「どこで換金すればいいのかわからない」という混乱を防ぐ役割を果たしています。
景品交換所は違法じゃないの?
パチンコ店が換金できる景品交換所の位置を積極的に教えてくれないのは後ろめたいところがあるからではないのか? つまり違法なんじゃないの? と思うかもしれません。
確かに古物営業法に関わる部分であり、買い取る側の資格や買い取る特殊景品の正当性、また客の身分の確認といった部分で曖昧さが残るのも事実ですが、景品交換所の存在も、そこでの換金も問題なしとなっています。
もちろん、資格がない者が景品交換業を行っていたり、その他のルール違反を行ったりした場合はアウトですが、それらの場合は我々プレイヤーの問題ではないので、堂々と正規の景品交換所で安心して買い取ってもらいましょう。
なお、特殊景品を買い取ってくれる景品交換所を積極的に教えてくれないことについては諸説あり、合法とされる前までは長い期間グレー扱いだったり、建前上とはいえパチンコ屋と景品交換所が無関係な法人であったりということが影響しているようです。
パチンコ店と景品交換所は法律上は何の関係もない
よく利用者に思われているのが、パチンコ店とほぼ同じ敷地内にある換金所はグルなのでは?という疑問。ところが風俗営業法第23条では「自社買い」を禁止しています。
そして、パチンコ屋と景品交換所は別の法人であることを義務化しているため、資本も人間関係も違う全く別の会社です。
三店はそれぞれ別の会社が経営している
上述したようにパチンコ店、と換金所、そして換金所から特殊景品を買い取る景品問屋はそれぞれ別の会社が経営しています。
パチンコ店があるその地域によってばらつきは出ますがその地域の組合や店舗ごとに会社が違うようです。
なお、東京都では景品交換所をTUCという組合で管理し、ここに加盟しているところであればどこでも特殊景品を買い取ってもらえるようになっています。
パチンコ屋の店員さんが場所をはっきりと教えてくれない理由
景品交換カウンターで出玉を景品に交換してもらったら次は換金所の出番。
だけど店員さんに換金所の場所を聞いてもなかなかはっきりとは教えてくれなかったという経験はないでしょうか?これには理由があるのです。
次の項目でパチンコの店員さんがはっきりと場所を教えてくれない理由を説明します。
店員さんと換金所は同じ会社であってはいけない
パチンコ店は法律で自社の提供した賞品を買い取りすること(自社買い)を法律で禁止されています。
実際に年に何度か自社買いで風営法に違反した疑いでパチンコ店の経営者が逮捕される事件もあるようです。
この為、パチンコ店員は無闇に利用客に換金を促すような行為をしたり、換金所がある場所を言えないのです。
パチンコ店はゲームセンターと同じように遊技施設としてパチンコ台での遊技を利用客に提供しています。利用客は遊技台で獲得した出玉の数に応じて様々な景品を獲得できるのですが、パチンコ店の業務としては、景品交換所にて利用客が持ってきた出玉の数に応じた景品を渡すところで完結します。
また、パチンコ店と換金所は運営も資本も全く別の会社がやっているため、そもそもパチンコ店の店員さんが別会社である換金所の場所を把握していないということも考えられます。
自社買いを疑われるのを避けるために指導されている可能性も
多くの場合、利用客としては獲得した景品を現金と交換することが目的なのですが、パチンコ店の業務は景品を渡すところで終わっているので、その先の事を言われても困ってしまうわけです。
ちょっと乱暴な言い方をしてしまえば、法律上はゲームセンターの店員さんに獲得した景品を見せて、「このぬいぐるみの換金所はどこですか」と訊いているのと同じ事になります。
利用者としては不満が出るのも分からなくはないですが、参議院請願にて『パチンコ店における出玉の換金行為を完全に違法化すると同時に、カジノ法の創設とカジノ特別区域の整備に関する請願』等が出ている事もあり、店の方針によっては従業員への教育として“自社買い”を疑われる対応は控えるように指導されている可能性もあります。
自分で探しても見つからないときの対処法
景品交換所は大体がパチンコ屋と場所が「対」になっています。なので、パチンコ屋のすぐ近くにあるのが基本…なのですが、景品交換所自体はこじんまりとしているところが多く、初見では見つけられないことも少なくありません。周辺を探してみても景品交換所の場所が分からない時はそれとなく店員に尋ねてみるといいでしょう。
前述した通り、店員さんには“制約”がかかっていることがあるので、しっかりと教えてくれるかどうかはパチンコ屋の方針によりますが、最近では「お客様は店を出てよく右側の方に行かれますね」というように大まかなヒントで教えてくれることが多いようです。
それでも見つけられない場合は、他のお客さんのあとをこっそりとつけて景品交換所へ向かう奥の手を使いましょう。
換金所の謎のおばさんについて
換金所に行くと結構な確率で出会える換金所の謎のおばさん、おじさん(ちょっと感じが悪いとの声多数)…ここでは、なぜ換金所のスタッフさんたちにはシニアの方が多いのか?個性豊かな面々が出迎えてくれる換金所の彼女(彼ら)は一体何者なのか?を紐解いていきます。
窓口スタッフにシニアの方やおばさん率が高いワケ
景品交換所の中の人、即ちスタッフは中年女性であることが多いです。
これは景品交換所という職業は力作業が不要であるといった特性から、身体に障害を持った人や女性など、主に体力面で劣り、社会的に立場の弱い人たちに仕事の場を提供するといった目的からスタートしたことに由来しているとのこと。
つまり、社会貢献の意味合いも兼ねた職業と言えるのです。
また、営業している場所は、広々としたパチンコ店とは逆に、比較的狭い建物での業務となるため、小回りの利く体の小さい女性が積極的に採用される面はあるようです。
換金所のバイトってどんな仕事?給与は?求人はある?
換金所の業務内容に関しては、特殊景品の真贋判別や買い取り金の受け渡しが主体。その他、買い取った特殊景品の管理や場合によってはホールへの引き渡しも行います。
昔は真贋判別と買い取り金の受け渡しは手作業で行っていましたが、昨今ではかなりの部分でオートメーション化が進み、だいぶ作業の簡素化が進んでいるようです。
それゆえ、業務内容自体は他業種と比べてもかなりの軽作業と言えそうです。
換金所のバイトの仕事内容とは?
パチンコ店の景品交換所の作業内容は主に「交換業務」「事務作業」「問屋とのやりとり」「清掃」「セキュリティ管理」といったシンプルなものです。来訪者の持ち込んだ景品を確認し、現金を渡す業務や、定期的な現金と景品の確認、問屋への引き渡しなどが主な仕事となります。現金を扱うため近年では厳重なセキュリティ管理も求められます。
作業自体は簡単で体力的にも楽なため、地域によってはシングルマザーを優先採用する取り組みもあります。ただし、交換所はホールとは別会社が運営しており、求人は紹介制が多いため、表に出ている転職はやや少なめな傾向です。
換金所のバイトの給与はどれくらい?
一口に換金所のバイトと言っても雇用形態は業務委託が多く、月収は業務委託の場合、平均で11~16万円程度、または報酬は日額で7,000円~12,000円程度です。
フルタイム勤務のアルバイトの場合は時給1,000~1,600円が一般的で、業務シフトや契約内容によって変動します。どちらかというと体力的に楽な部類に入る業務が主なので老若男女に人気な仕事のようです。
パチンコ換金所の求人は探せばわりとある
資格や職歴は不問の場合が多い
求人情報を検索してみると換金所のアルバイトは複数のサイトで比較的多くヒットします。
基本的にどの求人も年齢・性別・資格経験などは不問の案件が多く、中には研修体制が整っているところもあるので初心者でも比較的働きやすい仕事と言えるでしょう。
雇用形態は正社員というよりはアルバイト/パートの場合や業務委託が多く、業務委託の場合、企業と雇用契約を結ばずに業務を行う形になります。
業務委託は服装が自由であったり副業可であるメリットがある反面、基本的には労働基準法などの適用がされず、企業の社会保険や雇用保険には加入できない、労働時間の上限がないことに加え、万が一トラブルが起こった場合も保障されないなどのデメリットもあるので注意しましょう。
勤務時間帯や待遇なども運営されている団体や地方によってまちまちなので、働いてみたい地域の求人情報サイトを確認してみて自分に合った求人を探してみて下さい。
最近のパチンコ換金所事情
前項で、景品交換所の業務内容に機械化が進んでいると書きましたが、最近ではさらに一歩先を行く設備のところも出てきています。
これは新型コロナによる影響を受けてスタッフ不足や感染対策も兼ねた対応や、流行りのVTuberの技術を取り入れた進化と見られます。
昔は一見直ぐにでも潰れそうな掘建て小屋のようなものであったり、スナックのおばちゃんが交換に対応するような営業形態だったりと信じられないようなところも多かったのですが、今では景品交換所を取り巻く環境は劇的に変化しつつあります。
バーチャルな女性が換金所に登場
まだまだ主流という程の普及には至っていませんが、景品交換所の受付がバーチャルな女性になっている景品交換所を見かけるようになりました。
大規模のパチンコ店に特殊景品を扱うところでは捌く量も多く、積極的に導入が進んでいる様子。
見た目の華やかさもあり、評判は上々とのことですが、理由はそれだけでなくスタッフの個人情報を守る意味でも導入に踏み切るところもあるようです。
ちなみに、バーチャルスタッフの景品交換所でも買い取ってもらう手順は他と一緒。バーチャルスタッフが映っている窓口が営業対応中なので、そこで換金してもらいましょう。
また、機械化の極みとも言うべき景品交換所もすでに誕生。窓口に特殊景品を入れる際、換金してもらう側が完全にセルフで行うところもあります。
慌てずに説明どおりに特殊景品をセットするのがコツです。
パチンコ換金所のよくある質問
ここではパチンコ換金所に関してのよくある質問をまとめました。
換金所の営業時間は?
基本的には対応するパチンコ店にリンクしている場合がほとんどです。
パチンコ店舗の営業開始時間の周辺にオープンし、営業終了時間はパチンコ店舗の終了する時間から30分~1時間ほど長めになっていることが多いです。
パチンコ店の閉店後は交換所が混むこともあるので早めに交換に行く事をおすすめします。
換金所が開いていない場合は?
基本的に景品交換所はその近くのパチンコ店の営業時間に準じて開いていますが、元々の休憩時間であったり、中の人が小用で交換所を空けていることは稀にあります。お昼の休憩時間など、換金所が開いていない場合は待つしかありません。パチンコ店が閉店した後もしばらくは開いていますが、営業時間中に開いていなかった場合はしばらく待つと開くので、休憩所で待つのも一つの方法です。
換金所は後日に行ってもいいですか?
パチンコのレシートには当日限りと印字されていることもあるのですが、交換所が開いていなかったりですぐに交換できない場合は後日でも交換は可能です。 この際はレシートは取って渡すとスムーズに交換してもらえます。
交換された金額が少ない時は?
多くの換金所では、現金はその場限りとなっている所がほとんどなのでその場で間違いがないか必ず確認しましょう。あとで『金額が足りない』と訴えても差額の分をもらえない場合が多いです。
パチンコ屋でもらったレシートは絶対に必要?
レシートには「当日限り有効」と記載されていますが、交換所に持って行っても買い取ってもらえないという事はないようです。(※店舗によっては取り扱わないところもあるので確認はしておきましょう)
パチンコの金景品はTUCで換金できますか?
東京都内のTUCショップでは、1g、0.3g、0.1gの純金製の特殊景品が主に取り扱われています。これらの景品は、パチンコ店内で景品として交換された後、景品交換所で現金に換えることができます。この特殊景品は換金性が高く、パチンコ業界において重要な役割を担っています。また、金相場の変動により買取価格が変わるという特徴も持っています。
TUCはどこでも換金できますか?
TUCでは基本的にどの交換所でも特殊景品の換金が可能です。
稀に店舗のレシートが必要となる場合があります。そのため、レシートは念のため保管しておくと安心です。また、特殊景品の買取価格は金相場の変動に影響を受けるため、その都度相場が変わることを考慮しておく必要があります。
パチンコ換金所のまとめ
ギャンブルに絡む以上、どうしても換金という行為そのものに注目が集まってしまいがちな景品交換所。
その成り立ちを振り返ると社会貢献を担ってきたことが分かります。
その後も、暴力団の介入やパチンコ店との共謀といった不正を排除し、業界の健全化が進むにつれ、職業としての地位も上がり、今日では幅広く人材の就職先として存在感を増しています。
そんな景品交換所もバーチャルスタッフや自動真贋判定機、自動買取機といった新しいシステムの導入も盛んです。
また、目を惹くという意味では新技術ではないものの、リアルタイムの金価格が表示されているところもあるので、全国区各地にあるパチンコ店に赴き、その近くにある景品交換所をチェックしてみるのも面白いのではないでしょうか。